活動

2020年5月13日

本領域の大隅班・分担研究者の沖 真弥博士が、京都大学大学院 医学研究科 特定准教授に就任しました

4月より、京都大学大学院 医学研究科 創薬医学講座に、特定准教授として就任いたしました。当講座は製薬企業4社からの支援による寄付講座で、講座長の成宮 周先生のもと、私を含め複数の教員がPIとして独自の研究プロジェクトを進めています。

私はこれまでにChIP-seq統合データベース(ChIP-Atlas, https://chip-atlas.org)を開発し、細胞分化や遺伝性疾患の主要因となる転写因子の同定を行なってまいりました。またこの「個性」創発脳領域では研究代表の大隅典子先生との共同研究により、加齢精子のゲノムDNAが低メチル化する謎を解明する研究を進めております。今後はこの膨大なChIP-seqデータを活用し、創薬ターゲットを探索する研究を行ってまいります。

また最近、化学と光学を融合した新規ゲノミクス技術を開発しております。Photo-isolation chemistry (PIC) と名付けられたこの新技術では、脳のように多様な細胞が複雑に混在した組織において「関心領域」に特定波長の光を照射すると、その照射エリアだけの遺伝子発現やエピゲノム情報を引き出すことができます。京都大学ではこの新技術を発展させ、脳科学や発生生物学にあらたなブレークスルーを巻き起こしたいと鼻息を荒げています。

京都大学では私以外に4名がスターティングメンバーとして加わっていただきました。とくに特定助教の本田瑞季さんと木村龍一さんのおかげで、研究がとてもスムーズに進んでいます。両名はそれぞれ「個性」創発脳領域の中島先生と大隅先生の研究室の出身で、領域会議などを通じて知り合うことができました。両先生はじめ本領域の皆さまに、この場を借りて感謝申し上げます。

京都大学、吉田キャンパス内にて。
左から鄒さん(大学院生)、木村さん(特定助教)、沖、本田さん(特定助教)、菅原さん(教務補佐員)
の5名で新たな研究にチャレンジします!