活動

2018年6月11日

日本赤ちゃん学会第18回学術集会ラウンドテーブル企画のご案内

日本赤ちゃん学会第18回学術集会において、本領域と新学術領域研究「共創言語進化」が領域間で連携をして、ラウンドテーブルを開催いたします。本領域からは、A01項目の菅野康太先生、檀一平太先生、保前が登壇します。

ラウンドテーブル企画名

コミュニケーション発達における多様性と共通性 – 発達期における情報授受成立の兆し

企画者

保前文高(「個性」創発脳)
馬塚れい子(共創言語進化)

企画趣旨

本ラウンドテーブルは、新学術領域研究「<個性>創発脳」と「共創言語進化」が共同して提案し、乳幼児の言語発達・脳機能発達とともに、児童期、またヒト以外の哺乳類から得られている知見をもとにして、コミュニケーション発達を検討する企画である。複数の個人、もしくは、個体が情報を発信し、発せられた情報を相互に受容する時に、コミュニケーションが成立する。個人(体)に多様性がある限り、情報の発し方と受け止め方、その発達過程に個人ごとの違いが生じることは自然であると考えられる。乳幼児期の語彙獲得の道筋に個人差が現れるのも、このような違いの一側面であると捉えることができる。一方で、一般的に共通した何らかの土台がない限りは意味のある情報が行き来することはなく、コミュニケーションとして成立しない。例えば、音声は発し手の個人ごとの特徴が乗る多様性を持ちながらも、ある言語の言語音として知覚されるときには受け手においてカテゴリー化された一般性のある情報となる。本企画では、コミュニケーションをヒトの言語に限定せずに情報授受の一形態であるとして、情報の発信者、受信者、情報形態のそれぞれにおける多様性と共通性という観点から、乳児期および発達初期においてコミュニケーションが成立するようになる兆しについて議論する。コミュニケーション発達の生物学的な基盤として脳の機能的な構築を仮定し、行動に現れる個別の特徴を脳の形成とともに考えたい。

大会名

日本赤ちゃん学会第18回学術集会

日時

2018年7月8日(日)10:00~12:00

場所

東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館 213

ご質問等がございましたら、下記にお問い合わせ下さい。

問い合わせ先

保前 文高
首都大学東京 大学院人文科学研究科
人間科学専攻 言語科学教室
e-mail: fhomae*tmu.ac.jp(*を@に置き換えてください)